2015年9月18日金曜日

蜜蝋クリーム、つくりました!


山村づくり講座の「林産物実習」と木造建築、ものづくり講座の「木材塗装の基礎」の合同授業で、家具や床等の木製品に塗るための蜜蝋クリーム(蜜蝋ワックスとも呼ばれますが、狭義のワックスWax=蝋なので、蜜蝋蝋となり少し違和感があります)を作りました。昨年は有志が集まり時間外で行いましたが、今年度は正規の授業の中で行うことになりました。

まずミツバチの巣を溶かして蜜蝋を精製します。昨夏の猛暑で巣落ちしたニホンミツバチの巣を冷凍して置いていました。ミツバチは自分の体から蝋を分泌して巣を作っています。その蝋の融点は約65℃。巣をお湯の中で溶かして、ミツバチの脱皮殻等のゴミを取り除いて固めると蜜蝋が精製できます。

ザルの中で溶かしてゴミを除きます

ザルでは小さなゴミは除去し切れていないため、一旦固めた後、今度は布を用いて、固めた蜜蝋を溶かしながら漉して行きます。



布に入れて漉しています

ほぼゴミの無い蜜蝋に精製できました。蜜蝋は水よりも軽いため水面に透明な膜となって浮かびます。



水面に蜜蝋の膜ができています

これを冷却し、固めて取り出します。明るいきれいな黄色をしています。



固まった蜜蝋

(※食べないでください!)

このままでは堅すぎて塗装には使えません。オイルと混ぜることで適当な堅さのクリームとなります。

沸騰させないように湯煎した亜麻仁油に、あらかじめ配合比を考えて計量した蜜蝋をいれます。蜜蝋が溶けたら撹拌します。



オイルに入れた蜜蝋

容器を移し替えて、固めます。



早く固めるため、周囲から冷やしました

今回は配合比を蜜蝋:オイル=1:6、1:8、1:10の3通りにして作成してみました。



一応完成!見た目は似ていますが、堅さが違います

今回作成した蜜蝋クリームの比較塗装はまた日を改めて行う予定です。