2015年4月24日金曜日

鉈を研ぎ、鋸を磨き、木に登る

鉈研ぎ、鋸目、ぶり縄



エンジニア科1年生は「林業の道具」について学びます。

 今回は最終仕上げの2日間、最初は鉈(ナタ)です。 まず、鉈といっても片刃と両刃があり、
長さ、重さ、形、使用目的が違うことを学ぶ。

 刃の角度も先と手元では違う。 鉈鞘の素材は何か? なぜホオノキなのか? 学ぶことは
たくさんありますが、頭に入ったのでしょうか?


 早速、学生は購入した鉈を研いで、道具の仕込みです。最初は恐る恐る仕上砥で、慣れたら
中砥をかけてから仕上砥で、一心不乱に砥石と向き合います。


 小さな砥石で鉈を研ぐには、第一に鉈を固定すること。砥石の先端を多く使うこと。
「石で研ぐんでない、砥の粉で研ぐんだ!」 、水は流しすぎるな、適度な水分が重要。など
私の声もどでかくなります。
 
 

さて、鉈と鋸も済んだので、今日のメインは「ぶり縄」です。
 
ロープを15mほどで切って、末端をクラウンノットとバックスプライスする。 そして棒に結び
つける。
 

 これはぶり縄の見本、しまい方も(片づけ方)も重要です。

 小さく横巻きするのは、なるべく5回以下にしましょう。縄によれたような癖がつくから注意。


 さて、初登り! 今日は2段でとどめましょう。

 最初は低いところで、狭い間隔でぶり縄を掛ける。 慣れるまでは安全なところで、繰り返し
練習することが重要。

 樹上での体の位置、縄の引き締め方、全体のバランス。 学生は2人一組でバディを組み、
一人が登って、一人が資料を見たり、アドバイスをしたり、お互いに励まし合いながら
うまく登りました。

 多くの学生が地下足袋で、一時間もすると意外にできちゃう!

 少しできると、また登りたくなる。この繰り返し練習で技術を体にしみつける。これが重要!

 
 初めは怖がっていた人たちも、ついには「余裕」のポーズ!
 
   登るのはできても、本当は降りるときも危険。 降りようとすると、縄がゆるんでズリ落ちて
  くる学生もいました。
 
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。