2015年4月14日火曜日

木質バイオマスエネルギー利用施設見学


 クリエーター科2年生対象科目、「森林から木材、暮らしへ2」2回目の今日は2つの木質バイオマスエネルギー利用施設の見学を行いました。

 1つめは大垣市が運営する大垣市上石津町の木質ペレット製造施設と、製造したペレット(写真B)を使用する施設です。ペレタイザー(写真A)は地域での小規模利用を念頭に置いた規模のものを使用し、国道を挟んで反対側にある宿泊施設のボイラー(写真C)に使用されています。その他にも上石津町内のいくつかの施設でペレットストーブ(写真E)が使われており、製造したペレットが使用されています。燃料に使われる間伐材は主に西南濃地区から供給されています。ペレットの製造量は年間3.6トン程度だそうです。







 2つめの施設は瑞穂市にある(株)バイオマスエナジー東海(写真F)と、(株)岐阜バイオマスパワーです。前者が燃料の木材の供給を、後者が発電を担う事業体です。さっそくお話しを伺いました(写真G)。県内中濃・西濃地域から供給される間伐材を燃料に年中無休で発電を行っています。1つめの施設とは事業規模が異なり、年間9万トンの木材を消費しているそうです。原木で持ち込まれた材は(写真H)破砕機を使って(写真I)チップにされ、チップとして持ち込まれたものと一緒に(写真J)、ボイラーで燃焼(写真K)、発電用のタービンを廻します。発電規模は5,500kw、一般家庭約11,000世帯分に相当する電力だそうです。灰は一日20t発生し、サイロに貯められた後(写真L)県外で処理されるとのことでした。






 規模のまったく違う二つのプラントを見学しましたが、どちらにも共通していた点は需要と供給のバランスが重要だということです。燃料の安定供給に向けて、林業サイドの果たす役割は大きいですし、再生可能エネルギーである木質バイオマスをどう使っていくのか、森林文化アカデミーの学生の活動や卒業後の進路にも大いに関わる見学であったと感じました。

それぞれの施設を案内していただいた方々に深く感謝いたします。