2014年8月29日金曜日

地域材を使った地域のためのものづくり

 ものづくり講座の夏休み前後の授業では、「地域材のクラフト開発(オリジナルグッズ)」というものがあります。これは森林文化アカデミーのものづくり講座の学びの特色の一つである地域の材料を使って地域の施設のためにオリジナルグッズを開発し、制作するという授業です。

2年生は、相手のニーズなどを調査したうえでデザインを行い、プレゼンテーションをします。その中から選ばれたグッズを1年生、2年生合同で量産をするという流れです。

かつては、ぎふ国体で販売されるグッズ、岐阜市にあるうかいミュージアムにて販売されるグッズを制作してきました。 (http://gifuforestac.blogspot.jp/2012/09/blog-post_9268.html) 今年は、美濃加茂市にある「みのかも文化の森」さんに声をかけていただきました。雷に打たれて枯れてしまった敷地内のヒノキを有効利用できないかという相談でした。




このヒノキ、丸太をお預かりして製材してみると見事な桃色。きれいでした。




6月、2年生は相手のニーズを把握するために現地調査と聞き取りを行いました。利用者はどういう層なのか、施設の特色は何なのか、現在売られているグッズはどういったものがあるのか。さまざまな話を丁寧に説明していただきました。その上で、各自1か月後のプレゼンに向けてデザインワーク、試作などを行います。



そして7月にふたたびみのかも文化の森を訪れて、職員のみなさまの前でプレゼンテーションを行いました。パワーポイントと試作品を見せながら、どのような思いで、どのような要素を取り入れて形にしたのか、説明していきます。そして、職員らの投票で一つ決まりました。しかし、さらなる要望もあり、せっかくだから他のももう少しブラッシュアップして製品にできないか、ということだったので、投票で決まったアイテムに加え2つ制作することになりました。

2年生はそれをうけて量産に向けて、制作工程 を考え、冶具を考えていきます。より効率よく、より精度よく制作するために、どういう順番で作業をし、どういう冶具で加工していくのか、これまでの経験をフルに生かして考えなければいけません。

夏休み中にもしっかり準備をし、試作し、万全の状態にし、夏休み明けの制作に臨むのですが、いざ始めてみるとあれやこれやとトラブルが発生するのです。それらにどう対応して切り抜けていくのか、こういった現場力も試されます。

今週は、この制作を連日行っています。次から次へと出てくる問題。さぁどう学生は対応しているのでしょうか。この話は次回、書こうと思います。何をつくっているかも、ちらっと次回お見せします。