2014年8月27日水曜日

一歩先を読む作業と信頼関係に裏付けされた木材販売

八木木材と兵庫木材センター学ぶ木材生産効率と木材販売


 みなさん、JIRIです。クリエーター科林業再生講座の『国内の先進林業事例』で、兵庫県の株式
会社 八木木材さんと協同組合 兵庫木材センターさんに2日間お邪魔し、山の現場から木材販売
の一連を学ばさせて頂きました。

 初日は、八木木材の八木浩明専務さんの案内で、国有林での木材生産現場でご指導頂きまし
た。八木木材さんは作業路網と高性能林業機械で効率的な作業を実現されていることで有名で
す。


 現場ではロングリーチグラップル(テレスコ)やハーベスタ、フェラバンチャザウルス、グラップル、
フォワーダなどが稼働しています。
 八木木材さんは、八木数也社長の「林業で仕事する以上、木材で勝負せよ」という言葉どおり、
間伐補助金などに頼ることなく木材生産し、それを如何に高く販売するかを追求しています。

 現場では処理能力の高いプロセッサーやハーベスタが、如何に休止することが少ないように全木
供給するかを考えて、作業が進む。機械の使い方がネックとなるため、作業道沿いに50m間隔で
全木集材したものをきれいに並べる。


 この現場は通常3人作業とのことでしたが、今回は2人で作業をされていました。現在作業は3人
の組と2人の組の2チーム作業。 技術者はどなたも迅速、的確、仕事がきれい。
 全員が作業道開設でもチェンソー伐採でも、グラップル操作でも、ハーベスタ操作でも、ロング
リーチグラップルでも、フォワーダでも何でもこなす。つまり多能工化している。

 どの作業も見事で早い、各自が常に考え、一歩先を見据えた動きが出来る。そう感じる。
コストダウンは多能工化で実現する


 見学している2時間ほどで、伐採とグラップルによる集材量が10m3以上貯まる。プロセッサー処
理したものをすぐにグラップルでファワーダに積み込む。


 現場から山土場に下ろされた丸太は、八木商店のトラックが積み込みに来られ、出荷先に運送さ
れる。
 現場で作業される技術者はどなたも、元気でやる気に満ち満ちている。


 夕食時は、八木社長さん、奥様、専務さん、森林技術者の福原さん、松本さん、橋本さん、そして
八木木材を独立されたみなさんと一緒に。そして学生が現場で聞ききれなかった事柄を教えて頂
きました。
 森林技術者のみなさんからは、八木社長さんに惚れ込んだ言葉が並ぶ。ここでは疑問に思った
こと、挑戦したいこと、何もかもが実現できる。技術者自身が満足のいく環境がある。

 そう思わせる八木木材さんだったのです。


 さて、2日目です。
今日は協同組合 兵庫木材センターにお邪魔しました。今日も八木専務さんのご案内でセンターに
向かい、木材センターの山田恭平課長さんから、様々なご説明を頂きました。

 兵庫木材センターは「森の価値を高めるために、新たな流通を構築」することを実現するため
設立されました。約5haの敷地に、これでもかというほどの木材が集積され、スーパークリアシス
テムで15秒に一本が製材される。

 毎月8000m3ほどの原木を製材、搬入された原木は長さ、形状、太さ、色合いなどで28種類以上
に分類されます。


 
 製材用にまとめられた丸太の山、これが一週間以内に全て角材と板材に加工されてしまう。
リングバーカーで樹皮を剥ぎ、その樹皮も燃料にする。
 ほかに大量のチップも精算され、パルプ用やバイオマス燃料などに分けられていく。バイオマス
用のチップはウッドハッカーという大型機械を利用。


 樹皮は堆肥化も可能であるが、炉で燃やして1時間に4~5tonの蒸気をつくって木材乾燥に利
用します。


 木材センターのボトルネックは乾燥機の容量、24時間稼働で柱材を乾燥させる50m3用高温乾
燥機が15基、他に板材を天然乾燥後に乾燥させる150m3用の大型中温乾燥機が2基。


 製材は2シフトで作業。製材工程は全自動で3000m3生産を6人ほどで対応。製材する樹種はスギ
とヒノキが半分ずつ。

 製材機は丸太の形状をコンピュータで判断し、最適の位置で両端を自動カット、そして角材に製
材する段階で、板が採れるか、チップにしかならないかもコンピュータが判断し、次々に製材工程
が進んでいく。


 柱を製材する途中で生産にされる板材は複数工程で生産される。当然のことながら、この過程で
無節の板や節だらけの板など、様々な板が生産される。


 製材工場名では作業する人がモニターを監視したり、うまく並ばなかった材料があるときのみ
手で修正する。
 工場内の作業は山の現場と違い、専門性が強くなる。しかし専門項目だけしか知らないと、その
次の仕事につなげづらいため、他のラインも見てもらって、自分が何をすれば生産効率を上げられ
るのかを考えてもらう。


 製材された木材は規格別に分類され、自動で桟積みされるようなシステムとなっている。、


 製材された柱材はすぐに乾燥機に入れられ、板材は天然乾燥後に中温乾燥機に入れる。
天然乾燥する板材の側面にはいつ製材されたロットであるかが明記されている。


 板材によっては、死節などの欠点をチェックし、そこにオレンジ色のチョークで印をつけると、
自動でカットされ、その良いもののみを選別して集積。それをフィンガージョイントして板材に
作り直す。 
 品質管理には徹底した意識があり、これは柱材でも同様に感じました。


 板材も1時間当たり13000枚の板を処理できる6軸モルダーをかける。
平面は2回のカンナ掛け、側面は1回のカンナ掛けし、それらがABCランクに品等区分される。


 柱材は高温乾燥したものの含水率を測定し、その後に4面モルダー処理する。柱のモルダー処
理は一日2000本可能。

 入荷した原木は最短であれば、製材・乾燥(人工乾燥+養生)・モルダーで2週間。
どの工程も商品を手にするお客様の立場に立った視点で、正直な製品づくりをする。
 
 
 この兵庫木材センターも、昨日の八木木材も、
  『顔の見えるつきあいから生まれる信用関係』を大切にする姿勢が見られた現場であったので
す。
 
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。

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