Wire Rope Eye Splice ~ 林業架線技術のためのワーヤースプライス実習 ~
林業架線に利用するワイヤーロープ、その取り扱い上必須となるのはスプライス技術です。
今日は朝のうち演習林でエンドレスタイラーの索張りを完了し、午後からは雨のため室内で
ワイーヤーロープ・スプライスの練習です。
これまでワイヤーロープのアイ・スプライスの手法として
1.巻差し 2.かご差し を実習練習してきましたが、本日習うのは林業現場で最も多く
利用されている「変形割差し」です。
メイン講師は江崎林業の江崎尚史さん、サブに杉本先生、そして記録はJIRIです。
岐阜県林業士の素材生産実技試験では「かご差し」が必須とされますが、林業で最も多く使わ
れているのは、今回の変形割差しです。
24本6つや19本6つのワイヤーをアイ・スプライスするため、ストランドをほどき、フレミッシュ加工
します。
ほどく量は14~15ピッチ、そのうち8ピッチでフレミッシュ加工します。
スプライス方法は、本差し3回、半差し2回です。
難解なワイヤーの目を呼んでいくうちにどこにシノを刺したらよいか分からなくなります。
そこで江崎先生の所に行くと、すぐに「ここだよ」と難なく、シノを入れられる。・・・わかんない。
杉本先生も学生の間を回って、個別指導。
「そこじゃぁないんだね。 ここだよ、ここ」と言いながら丁寧に指導されます。
クリエーター科の学生も現場の技術を学ぼうと、一生懸命。
ワイヤーに差し入れたシノを回して、ワイヤー内に麻芯の入れる方法を聞き、「なるほど」と納得。
自身のない宇佐見君は最初に杉本先生に、「これでどうですか?」と伺う。
すると杉本先生が「おしいなぁ、ここが一ヶ所違うよ」と指摘。
それから再度やり直し。
そして完成したと思って、江崎先生に出来具合を見せに来た宇佐見君、
江崎先生から「まだまだ、ここができてないよ!」と痛恨のチェックが入る。
しかし、これは彼だけのことではない。こうして失敗しながら覚えれば、完全にワイヤーロープ
アイ・スプライスを会得することができる。むしろ失敗した方が、会得が早いかも?
さて、完成したらワイヤーロープの形を整えるため、玄翁でワイヤーを叩いて整形します。
そして、本差し3回、半差し2回の「変形割差し」完成です。
いやいやワイヤーロープ・アイ・スプライスは難しいです。常に練習していないと、すぐに忘れて
しまします。
明日もワイヤーロープの実習ですが、みな頑張りましょう。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。