2012年1月21日土曜日

平成23年度の

 第8回 施業プランナー ステップアップ 研修 

が森林文化アカデミーの情報処理室Aで実施されました。
今回テーマは、1.収穫の保続
       2.森林経営計画の認定基準
       3.森林経営計画の策定
で、講師は森林文化アカデミー林業再生講座の横井教授、森林整備課の土屋技術主査、技術支援担当の大重技術主査、それに下野技術主査と川尻です。

 「森林・林業再生プラン」の目玉でもある「森林経営計画」。これは従来の森林施業計画が変革したもので、面的な森林整備を推進する上で重要な計画になります。

 しかし、森林を整備するには、まず最初に「収穫の保続」の理論を理解する必要があるので、横井教授から講義をして頂きました。
 簡単に言えば、現在でも
          「無計画な皆伐」 が横行しているからです。

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 森林経営計画は40年の長期にわたる方針を決定する必要があります。
  1.秀抜をいつ実施するのか。どのような伐採収穫方法を考えるのか。
  2.間伐の間隔や手法はどうするのか。
  3.作業路など路網計画はどぷするのか。架線集材は?

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 より良い森林経営計画を立てるにはどうしたら良いか?
資源の管理計画、資源把握、成長予測、収穫計画、更新計画、さまざまな問題があります。

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 さて、次に土屋技術主査から「森林経営計画の認定基準」について説明がありました。標準伐期齢以上で主伐できる「公益的機能別施業森林区域外」と標準伐期齢+10年もしくは標準伐期齢の2倍以上の年齢に達しないと主伐できない「公益的機能別施業森林区域」があり、それが更に細分化されて基準が示されます。

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 また属地計画、属人計画など、今まで以上に現実的である分、複雑です。


 続いて、大重技術主査から、森林経営計画作成の前に重要な「長期の方針作成」についてお話しがありました。

 特に、自伐林家は集約化が進むと、経営権が無くなってしまうようなイメージが先行していますが、所有者が共同して計画を立てる道もあります。
 作業道設置や維持管理の方法など、森林施業の共同化を調整して策定すれば良いことも講義されました。

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 最後に、森林経営計画を立てる際に必要な「施業森林の一覧表」の作成手法を、土屋技術主査の指導で、研修生がコンピュータ処理の練習を実施しました。

 エクセルを基本ソフトに使用しており、森林簿データの移動方法などを研修して、長い一日を終えたのです。

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 さて、ステップアップ研修は残すところあと一回となりました。みなさん忙しい仕事の合間を縫って、よくここまで来て下さいました。

 講師を務められました先生方、また研修に参加して下さった研修生に、お礼申し上げます。次回は、2月9日です。

 以上、報告はジリこと川尻秀樹でした。