2011年12月23日金曜日

「里山カレッジ」~納屋ツアー&里山ミュージアム・シアターの2日間~

12月3(土)~4日(日)の二日間、郡上市明宝の明宝歴史民俗資料館を主会場に、「里山カレッジ」が開催されました。「明宝は元気だ!」という評判をよく聞きますが、明宝ハムやトマトジュースで有名なほか、最近は「鶏ちゃん」や「奥飛騨カレー」をひっさげてB1グランプリにも出場するなど話題には事欠きません。そんな明宝への移住希望者や交流事業をつうじた明宝ファンは多く、今回はそんな明宝ファン(隠れファンも)とともに「里山のほんとうの豊かさ」を実感する特別プログラムでした。
主催は交流・移住促進を推進するNPOふるさと郡上会、そして企画運営は地元の自然学校・山と川の学校と地域交流団体・栃尾里人倶楽部、そして交流会の料理提供をしたのは元気なお母さんグループのビスターリ・マーム。森林文化アカデミーは「山村づくり講座」の授業として事前調査やプログラム企画をお手伝いし、当日はIP研究会の学生が運営スタッフとして加わりました。

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��1日目)納屋ツアー
農家の納屋はいわば「楽屋裏」です。最新の農業機械と今は使われなくなった農機具、一家で大切に伝えられてきた儀式や行事の用具類と子ども達が幼かった頃に使っていた生活雑貨など、
過去と現在/ハレとケ/明と暗を暗示する物々が、一見すると雑然と並んでいます。
山と川の学校校長の三島真さんの導入レクチャーと農家のご主人へのインタビュー型解説で始まった「納屋ツアー」。お訪ねした3軒の農家で、私達は各家庭の“たっつき(生業)”を支えてきた道具の数々やその使い方を教えていただきました。水汲みに使う「担い棒」の担ぎ方や畑の畝起こしをする「鍬」の使い方などは「やってみなけりゃ分からない」体験でした。自然への働きかけによって生活資源を得てきた里山の暮らしぶり、家族みんなが役割を担って生きてきた里山の家族のライフ・ヒストリーを垣間見せていただきました。

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��2日目)里山ミュージアム・シアター
1日目の体験を共有し感じたことを表現するために、2日目は即興演劇(インプロ)の手法を使ったワークショップを行ないました。名づけて「里山ミュージアム・シアター」。エコミュージアムの研究とインプロの経験がある嵯峨が企画進行を担当しました。
とはいっても参加者全員はインプロ初体験。そこで2つの要素~道具の使い方と身体の動き(ムーブメント)、道具にまつわる暮らしの記憶(ストーリー)~に焦点に絞って、各人の体験や感想を出し合い身体も使って表現するプログラムを全員で行い、最後に2人の語り手(明宝での体験/日常生活の体験)が交互にショート・ストーリーを語りながら、そこへ即興で動きを付けていくという舞台構成で発表会を行ないました。リビンク・シアターという即興形式の応用なのですが、都会から里山を訪れる交流者たちの「日常と非日常」の間をゆれる思いが、少しは共有できたように思います。

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